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ROUND39.DYNASTY vs TRiNiDAD 対戦レポート

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大混戦となっている上位チームの中でも高い安定感で確実にポイントを稼いでいるDYNASTY。
プレイオフ進出を確定させるために選ばれた今回のメンバーにはチームの期待も大きい。
TRiNiDADはプレイオフ進出が難しい状況だが前半戦にやり残したことをしっかりと取り返しにくるだろう。
スティールプレイヤーとしても経験のある3名がDYNASTY相手にどんな戦いを見せてくれるのか楽しみだ。

第1ゲーム 大和久 明彦(DYNASTY)【79.06】4 - 5 西 哲平(TRiNiDAD)【80.41】
点取りもダブルの上がりも高いシュート力でなんなくこなす二人の対戦。
どちらも点取り能力が高いだけに勝負は序盤の先攻キープが鍵になるのではないだろうか。
開始直後はやや点取りがうまくいかない大和久。対する西は19へのスイッチングをうまく使ってそこそこの点取り。
序盤はお互い様子を伺いあうような展開。
両選手ともに先攻ゲームではダブルを引きずることなくしっかりと先攻をキープ。早い段階で流れに乗って主導権を握りたいところ。試合が動いたのは第5レグ。大和久の点取りが決まりはじめ15ダーツで西の先攻をブレイク。
このまま大和久が走ると思われたが次のレグで西がすぐにブレイクバック。両者一歩も譲らない展開だったが西の点取りがやや不安定になったところを大和久が突いて再度ブレイクバック。これで大和久が4-3で先に王手をかけるが次のレグでまたも西がブレイクバックを決めスコア4-4のフルレッグ。序盤はキープ合戦だったが終盤に入ってからはブレイク合戦。フルレッグとなった最終レグは西が先攻。どちらの選手もなかなか点取りが決まらず重い展開。
最後は西がダブルを外し大和久にチャンスが回るも大和久もダブルを2本外してしまい再びチャンスを得た西が30点残りをきっちりD15に入れ勝利した。大和久痛恨のダブルミス。西は敗戦ムードからの見事な逆転勝利でチームに勢いをつけた。

第2ゲーム 大内 麻由美(DYNASTY)【73.20】5 - 3 清水 希世(TRiNiDAD)【72.08】
これまでソフトダーツでもスティールダーツでも幾度と戦ってきた両選手。
スティールダーツの実績では国際大会などの経験を考えると大内に多少の分があるが、近年のスティール大会では清水が圧倒的な入賞率を見せている。FIDOプレミアムリーグでのガチンコ対決、勝負の分かれ目は削りなのか、上りなのか、注目の一戦。
清水の先攻でゲームスタート。独自のスローイングからゆったりとしたリズムで点数を削っていく清水。安定した縦ラインのキープはさすがだ。一方の大内は出だしから点取りが好調。100、180とハイペースで点数を減らしていく。
第1レグは点数で大きくリードした大内がそのままダブルも決め17ダーツで清水の先攻ブレイク。スタート直後はなかなかトリプルに絡まず点取りが進まない清水であったが徐々にリズムを掴むとトンを出して大内にプレッシャーをかける。それでも自分のダーツを続ける大内はチャンスをしっかりモノにして3-1とリードする。試合が中盤にはいると清水が反撃を開始、第5レグ、第6レグと連取してスコア3-3のイーブンに戻す。そして勝負の明暗を分けたのが第7レグだった。
両者ダブルがまったく決まらず引っ張り合う中、なんとかそこを拾ったのが大内だった。こういうレグを拾うと自然と流れに乗れるもの。4-3でリーチをかけた大内が次のレグもしっかり抑えて5-3で勝利を決めた。中盤少し失速した大内だったがうまくチャンスを生かして再度流れを引き戻す強さを見せた。

第3ゲーム 松田 純(DYNASTY)【85.75】5 - 4 山田 勇樹(TRiNiDAD)【86.19】
プレミアムリーグだけでなくFIDOツアーでも安定した力を発揮している松田。淀みない流れるような打ちまわしは見るものを魅了する力がある。一方の山田はプレミアムリーグで一番苦戦している選手という印象。ダブル決定率が4%、5%という山田の実力からは信じられないほど低い試合が続いておりトラウマレベルの結果が続いている。久々の出場でダブルの呪いを払拭したい山田とここまで高いダブル決定率をみせてきた松田。この試合の注目ポイントは言うまでもなくダブルのチェックアウトということになる。
松田先攻でゲームスタート。いつものような点取りが決まらない松田だったが、山田が上がりで苦戦しているところを突いて先攻キープ。山田はこの試合もダブルが決まらず不安なスタートだったが続く先攻レグでしっかりダブルを決めひと安心。お互い先攻キープしあってのスタート。ダブルを決めた山田は点取りにも勢いが出始めこのまま勢いにのるように見えたが、そうはさせまいと松田がしっかりダブルを決めて2-1。それでも点取りに関しては文句なしの山田が先攻を生かしてダブルを決めすぐに2-2とイーブンにする。中盤に入ると両者の点取りがヒートアップ。第5レグに山田がブレイクチャンスを迎えるが80点残りでミスを犯しダブルを打てず。考えずに無心で行きたい気持ちはわかるが少し雑さが目立つ山田。そうなると上がりの精度が高い松田が追いついてレグをさらっていく。松田もそこまで調子が良いわけでないがやはり安定したリズムと打ちまわしでゲームをコントロールするところはさすがと言えるだろう。第6レグに松田がこの試合で最初の先攻ブレイクを決めて4-2と試合に王手をかける。山田はこのままダブルに苦しんで終わるのかと思われたが続くレグで14ダーツを出し松田の先攻をブレイク。諦めない強い気持ちが画面からも伝わってくる。続くレグでは松田がいいところで180を決め山田にプレッシャーをかけるがそれを跳ねのけ28点残りを決める山田。これで4-4フルレッグ。最高に面白い展開になったこの試合。それでも最終レグ先攻だった松田が山田を振り切るように大きく点数を削り大きくアドバンテージをつける。最後は松田がしっかりダブルを決めて食い下がる山田を抑えて5-4で勝利。
やはり松田は上がりが強い。負けた山田も残念ではあったがダブルが決まっていたところは素直に喜んでいいだろう。
両選手ともに素晴らしいダーツを見せたナイスゲームだった。

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