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プレイオフ進出を確実なものにするためにもこの試合は全勝を狙いたいTARGET。
今回はスティールでの国際大会も経験豊富な開幕当初のメンバーで固めてきた。
対するCUESOULは初のチーム勝利をかけ高いアベレージをもつ選手で揃えてきた。
プレイオフを狙うTARGETをCUESOULがどこまで苦しめられるのか、そしてCUESOULは初勝利なるのか、どの対戦も目が離せない好カード。
第1ゲーム 小野恵太(TARGET)【78.12】1 - 5 石井 庸介(CUESOUL)【88.81】
前半戦では不調続きで苦しんでいた小野はここへきて復活の兆し。ダブルの決定率も上がっておりリーグ終盤に向けてチームに貢献していきたいところ。CUESOULの石井はここまで3戦未勝利だが勝利まであと一歩という内容が多く、今回の試合で初勝利を狙ってくることだろう。
石井がミドルに勝って先攻スタート。出だしから石井の点取りが火を吹く。1本目のトリプル率が非常に高く高得点を連発していく。意気込む小野を牽制するように石井があっさりと17ダーツで先攻キープ。
2レグ目になっても石井の点取りはまったく落ちずハイスコアを出し小野にプレッシャーをかけていく。
石井の勢いに焦りもあっただろうがここで走らせてはいけないと分かっている小野が落ち着いてリズムを守り20ダーツで先攻キープする。スコアは1-1だが石井が好調で小野は押され気味な印象。そして続く第3レグで試合の勝敗を左右する大きなポイントが訪れた。先攻の石井が86点残りという状況で小野は124点からうまくアレンジして32点残りと完璧なダーツを見せる。うまく石井を追い詰めたように見えたがここで石井が86点残りをS18-S18からのインナーブルで見事なフィニッシュを決める。この上がりは小野にとってはかなりのメンタルダメージになった。まさかインナーブルを入れるとは思ってなかっただろう。ガッツポーズを見せた石井はこれで完全に勢いに乗ってしまい続くレグでもハイスコアを連発。とにかくトリプルがよく入る。小野もスイッチングがよく決まっており点取りが悪いわけでないが石井がそれ以上の入りっぷり。削りだけでなくダブルも好調の石井は14ダーツを出して小野の先攻をブレイク。スコア3-1とリードして中盤へ。これまでの試合ではこのあたりから徐々に調子が狂い始める石井であったがこの日の石井はそんな気配を感じさせない無双状態。アレンジミスで2点残りになる場面もあったがなんなくD1を決めてしのぐ石井。結局石井は最後まで圧倒的な点取りで小野を圧倒。
得点アベレージ=88.81点、ファースト9=102.33点、ダブル決定率=41.67%という文句なしのダーツでプレミアムリーグ初勝利をあげた。やはり3レグ目の86点残りからのインナーアウトでしょう。石井ナイスダーツ!
第2ゲーム 村松 治樹 (TARGET)【74.34】5 - 2 中井 涼(CUESOUL)【70.64】
日本のスティールダーツを牽引してきた村松はFIDOプレミアムリーグではチームを支える存在として活躍。
プレイオフ進出に向けてさらにギアをあげてくるはずだ。対する中井はビッグネーム相手でも臆することなく自分のダーツをしてくるメンタル強者。序盤から高いスコアリングを決めて村松にプレッシャーをかけていきたい。
中井先攻で試合スタート。お互い序盤から安定した点取りでゲームを進めるが両選手ともに上がりのダブルで苦戦。
ダブルが決まらないと徐々にリズムが狂って点取りに影響が出てくるのがスティールダーツ。中井はここ数試合で点取りが不調気味だったがこの試合でもグルーピングがトリプルに絡まず点数が伸びない。中井のプレッシャーが弱いこともあり村松がマイペースで試合を進め試合中盤でスコアは村松3-1中井と村松が試合を有利に進める。チャンスを作って逆転を狙いたい中井は24ダーツでなんとか先攻キープ。なんとか食らいついているがダブルを決めるまでに本数がかかっており勢いに乗れるダーツにはなっていない。
そんな重めの展開を払拭するように第6レグ村松が126点をS19-T19-DBULLと見事なブルアウトのハイオフを決め4-2で王手をかける。踏ん張りたい中井だったが続く先攻レグで先にダブルを出すも3ラウンドかかっても上がれず万事休す。
追いついた村松が32点残りを決めて5-2で勝利。第3ゲームに望みをつないだ。
第3ゲーム 樋口 雄也(TARGET)【79.97】3 - 5 津波 良二(CUESOUL)【84.78】
確立されたダーツスタイルと巧みな打ちまわしで高いゲームコントロールを見せる樋口。初の3番手というポジションが樋口の特性にマッチするのか注目したいところ。一方の津波は非常に高いレベルのダーツを続けており勝利目前までいくも最後のダブルに泣いての3連敗と悔しい試合が続いている。ゲーム巧者の樋口に対し、粘り強い津波のダーツがどう絡んでいくのかが面白そうな一戦。
3番手を任されるのは初めての樋口が先攻をとる。チームTARGETとしては絶対に負けられない試合だけに樋口には大きなプレッシャーがのしかかっているはずだ。同様に津波もこの試合に勝てばチーム初勝利ということは意識しているだろう。
両者様子を伺うように手堅いダーツで試合は始まりまずは樋口が先攻キープすると続くレグで津波も先攻キープ。
どちらも調子は悪くなさそうだ。この試合は技術はさることながら強いメンタルが勝負を分けることになる。樋口も津波もプレッシャーと必死に戦っているのが見て取れる。第3レグに試合が動く。リズムをつかんできた津波が140-180とハイスコアを連発し13ダーツで樋口の先攻をブレイク。これで勢いにのった津波は続くレグでも圧倒的な点取りを見せて15ダーツで先攻キープしスコア3-1と主導権を握る。なんとか踏みとどまりたい樋口はプレッシャーを受けつつもしっかりと縦ラインをキープしたダーツで得点を重ね21ダーツで先攻キープ。続くレグでは15ダーツを出して津波の先攻をブレイク。
スコアを3-3のイーブンとなり試合の流れはまったく分からなくなった。終盤に入り緊張感はさらに高まる。樋口は次の先攻レグをキープして先に王手をかけたいところであったが上がり目で得意のトップダブルを連続ミス。そこを津波がしっかり拾って4-3で逆に王手をかけると津波にスイッチが入る。チーム初勝利がかかる大事なレグでハイスコアを連発し樋口に大きなプレッシャーをかける。樋口は点取りでついていけず津波が確実に点差を広げていく。ここまでの試合ではあと一歩のところでダブルを決められず勝ちを逃してきた津波。最後の16点残りはこれまでの経験をしっかりと受け止めてのスローだった。2本目のダーツが見事D8を捉えると大きく息を吐いた津波。5-3での勝利は自身のプレミアムリーグ初勝利でもあると同時にまだ勝ち星のなかったチームCUESOULの初勝利でもあった。樋口もプレッシャーを受けながら出来るダーツを全力で出していたがそれを津波がしっかりと抑えての見事な勝利。ほんとうに素晴らしい試合だった。チームCUESOUL初勝利!