News

FIDO ONLINE PREMIUM LEAGUE関連の各種情報を掲載

Round54.DYNASTY vs CUESOUL 対戦レポート

News Image 1

COSMO DARTSの結果を受けこの試合を全勝で勝利すれば逆転リーグ優勝が見えたDYNASTY。
出場選手たちにのしかかるプレッシャーは計り知れない。優勝争いをするチームと大一番で対戦することになったCUESOUL。果たしてDYNASTYが逆転優勝を決めるのか。背負っているものの違いが試合にどう影響するのか。見ている側も緊張すること間違いなし。

第1試合 大内 麻由美(DYNASTY)【69.78】5-2 濱田 理沙(CUESOUL)【59.69】
優勝するためには一敗もできない状況でトップバッターを務める大内。対するはプレミアム初登場の濱田。
実績を考えれば大内が圧倒的に有利であることは承知の上だが絶対に負けられないという状況の相手に濱田がどういうダーツを見せるのか注目したい。
初出場ながら落ち着いたプレイを見せる濱田。伸び伸びしたプレイで序盤から大内にプレッシャーをかけていく。いつもと比べると少し硬い感じのある大内。いきなり自分が負けるわけにはいかないという気持ちと責任感が大内の背中にのしかかる。両者先攻をキープしあって中盤までは2-2のスコアイーブン。初出場とは思えない濱田のプレイでシーソーゲームとなり緊張感のある展開に。それでも試合終盤に入ると吹っ切れた感じの大内が本来の力を出し始め点取りも高くなってくる。ダブルも決まり始めるとさすがに濱田もついていけなくなり大内がレグを連取。これだけのプレッシャーがかかる中でも自分の力を発揮できるのはさすがとしか言いようがない。濱田も健闘を見せたが結局大内がスコア5-2で勝利しまずは初戦をものにした。
濱田も自分ができることをしっかり出して良いプレイを見せてくれたがそれを大内がしっかりと抑えトップバッターとしての重責を果たした。

第2試合 森窪 龍己(DYNASTY)【69.75】4-5 田原 駿也(CUESOUL)【64.78】
大内から優勝へのバトンを受け取った森窪。ここでしっかり勝ってアンカーの松田につなぎたいところ。
プレッシャーよりも勝つという強い気持ちが表情にも現れていた。そんな森窪の対戦相手はプレミアムリーグ2戦目の田原。この試合の背景を気にせずどこまで自分のダーツに徹することができるかが勝利への鍵になるだろう。
森窪の先攻で試合がスタート。緊張を払拭するかのように開始早々から快調に飛ばす森窪。テンポが良いスローイングが持ち味だがこの試合の森窪はスピード感がありつつも落ち着いた雰囲気を感じる素晴らしいダーツができていた。一方の田原も森窪のダーツに負けない素晴らしい内容。両者試合中盤まで一歩も譲らず先攻をキープしあってスコア3-3と目が離せない展開に。ところが終盤に入り負けられないというプレッシャーが徐々に大きくなってきた森窪に黄色信号。そこまで安定していたリズムに狂いが出始める。そこを突いた田原が森窪の先攻をブレイクし4-3で先に王手をかける。絶体絶命のピンチに立たされた森窪だったが田原がマッチダブルを決められずにいたところで渾身のD8を決めブレイク。一進一退の攻防となった試合は結局フルレッグまでもつれこみ映画のクライマックスばりの面白い展開に。最終レグは最後の最後までもつれた。先にダブルを打ったのは森窪だった。32点残りのD16を2本放つも決められず、89点残りの原口に順番が回る。簡単に上がれる数字ではない。森窪もまだもう一度チャンスが来るかもと思っていたかもしれない。緊張感が最高潮に高まるなか田原は89点残りの1本目をT19に狙い19シングルにイン。残り70点となり2本目を20へ。シングルでも50点残りでインナーブルトライが残るが田原はこの2本目を20トリプルに決める。画面に表示された点数は10点。ひとつ呼吸をした田原が最後の1本をD5に放った。多くのファンが見守ったその矢は見事5ダブルに吸い込まれた。
ヨッシャ!とガッツポーズを決める田原。
それを見て深く一礼をしたまま頭をあげない森窪。チームDYNASTYの優勝が消えた瞬間でもあった。
田原のD5はそうそう決まるものではない。よく決めた。素晴らしい勝利だった。
そして、そしてだ。敗れた森窪。言葉がみつからない。勝たなければいけないという重い責任をしっかりと受け止め最後の最後まで戦った。個人的な話になるが翌日森窪に連絡した。一日経つまでは連絡できなかった。少し心配していたのだが彼からの返事はこうだった。チームのみんなが健闘を讃えてくれて救われた、プレイオフに向けてまた前進できる気持ちになれた。そんなチームに感謝しているし誇りに思う。そう綴られていた。
歴史に残る大一番で素晴らしい試合を見せてくれた田原と森窪に心から拍手を送りたい。
ナイスゲーム。

第3試合 松田 純(DYNASTY)【88.01】5-3 津波 良二(CUESOUL)【78.96】
逆転優勝はなくなったもののリーグ2位を獲得するには負けられない松田。自身としても無敗記録がかかっているだけに大きなプレッシャーを背負っての試合には変わりない。対する津波はプレミアムリーグで知名度があがっただけでなく持っている技術の高さを証明した選手。無敗の松田に土をつけることはできるのか。
松田先攻で試合スタート。松田のスローからはどんな状況でも自分のダーツをやりきるというオーラが感じ取れる。
それに劣らずしっかりとしたプレイスタイルで松田についていく津波。お互い先攻をキープし合ってスコア1-1と順調な滑り出し。アベレージは両者80点後半を叩いており試合のレベルはとても高い。第3レグに17ダーツで先攻をキープした松田はそこからギアを上げ続くレグでは圧巻の12ダーツで津波の先攻をブレイク。松田3-1津波とリードし試合の流れを掴んだ松田はそこから一気にラストスパート。津波もなんとか逆転のチャンスを作ろうとするも松田の圧倒的なゲームコントロールの前では何もできず。結局削ってよし、上がってよしの松田が横綱相撲を見せてスコア5-3で完勝。文句なしの内容で勝利したPDCワールドカップ2021日本代表の松田。
プレミアムリーグ1stシーズンを8戦8勝0敗、平均アベレージ84.36点、1試合あたり180数が1.37個と圧倒的な数字を残してシーズンを終えた。
このあとに始まるプレイオフでも松田の活躍がチームの大きな原動力となることは間違いない。ナイスゲーム。

  もどる 
Top