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ROUND55 Unicorn vs TIGA 対戦レポート

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両チームにとっての最終ゲーム。ランキング4位と5位の直接対決。TIGAが3試合すべてに勝ちレグ差によっては順位が入れ替わる大一番。4位になるとプレイオフ進出があるため両チーム是が非でも勝ちたい試合。まるで映画にしたような面白いクライマックスの展開に最後まで目が離せない。

第1試合 佐藤 かす美(Unicorn)【69.81】 5-3 坂口 優希恵(TIGA)【65.51】
佐藤は14試合すべてに出場した唯一の女子選手。7ヶ月にわたる厳しい戦いを有終の美で飾ることはできるのか。
一方の坂口は序盤戦で3連勝という活躍をみせTIGAの大躍進に大きく貢献した選手。大事なトップバッターとしてチームの期待がかかる。
坂口がミドルをインナーに入れて先攻スタート。リズムもよく集中した表情でスローする坂口。好調さがうかがえる。
一方の佐藤もリーグ終盤から調子を上げ縦ラインを外さないダーツが戻ってきた。試合序盤から両選手ともに一歩も譲らない一進一退の攻防が続く。坂口はこの試合に向けて投げ込んできたのだろうリーグ序盤戦で見せた強さを発揮し先攻キープを続ける。試合中盤まで先攻キープが続いてスコア2-2となったが5レグ目に佐藤が20ダーツで坂口の先攻をブレイク。試合の流れを変える。長いリーグシーズンで一時不調に陥っていた佐藤だがこの最終戦では自分のダーツに対する不安が払拭されたかのように自信に満ち溢れたスローイングを見せる佐藤。このまま試合を決めにかかるかと思ったが坂口が気持ちの入った19ダーツですぐにブレイクバック。スコア3-3とイーブンに戻す。前半は先攻をキープしあう展開だったが後半はブレイク合戦。佐藤が第7レグを21ダーツで先攻ブレイクしスコア4-3と王手をかける。次のレグで先攻の佐藤はここでラストスパート。揺るぎないスローイングで点数を削り逆転を狙う坂口にプレッシャーをかけるとそのまま最後まで走りきりスコア5-3で見事佐藤が勝利。自身14試合目のラストゲームを白星で飾り長いシーズンを締めくくった。
この結果を受けTIGAはプレイオフ進出がなくなったが最後まで素晴らしい戦いを見せてくれた坂口には拍手を送りたい。

第2試合 鈴木 徹(Unicorn)【87.13】 5-2 嶋内 優樹(TIGA)【81.05】
現在個人ランキングにおいて180数とPPR(平均ラウンド点数)の2部門でトップの鈴木。シーズン通して安定した強さを見せている鈴木には驚かされる。最後の試合にも期待したい。対する嶋内は後半戦から登場しチームTIGAのポイントゲッターとして活躍。プレミアムリーグで高い実力を多くの人に知らしめた選手。実力伯仲まちがいなしの打ち合いに注目していこう。
鈴木先攻で試合が始まる。序盤から期待を裏切らない両選手の素晴らしい打ち合い。先攻をキープしあう展開で試合は進む。流れが変わったのは6レグ目。嶋内先攻のレグを鈴木が17ダーツでブレイク。4-2で王手をかけた鈴木は次の先攻レグでこの試合2発目となる180を出して16ダーツ。強い。強敵嶋内に対し力の差を見せつけての5-2勝利。
鈴木はアベレージ87.13という文句ないPPRと2発の180を出して個人タイトル2冠を間違いないものにした。長いシーズンを終始安定したダーツ、そして高いパフォーマンスでファンを楽しませてくれた鈴木。これだけの数字を打てる選手が出てきたことを嬉しく思う。一方敗れた嶋内は最後2戦は黒星となったもののプレミアムリーグでは素晴らしい内容のダーツを見せリーグ後半戦を盛り上げてくれた。スティールに関してはまだまだこれからという面もあり今後さらに強くなっていくことは間違いないだろう。
シーズン最後までお疲れ様でした。

第3試合 浅田 斉吾 (Unicorn)【90.85】 5-4 畦元 隆成(TIGA)【81.49】
2連勝でバトンを受け取った浅田。ここまでUnicornのラスボスとしてチームを牽引し9ダーツ達成もまだ記録に新しい。
シーズン最後の試合をどんな意気込みで戦うのか注目だ。対する畦元はこのFIDOプレミアムリーグで大ブレイクした若手ルーキー。試合を追うごとに成長を見せチームを牽引する存在にまでなった畦元。最後の相手は世界の浅田。胸を借りるつもりで挑んでいくことだろう。
畦元先攻で試合がはじまる。序盤から激しい撃ち合いを見せる両者。畦元はチームのプレイオフ進出というプレッシャーがなくなったため純粋に浅田との対戦を味わっている印象。その若手の勢いをしっかり受け止めてチャンピオンとしてのダーツを見せる浅田。勢いのある選手を相手にやりづらいはずの浅田だが落ち着いたゲーム運びは流石のひと言。序盤は両者先攻をキープしあってスコア2-2で中盤戦へ。この時点でふたりのアベレージは90点を超えていた。点取で圧倒的な力を見せる浅田、しかしそれに負けじと攻め続けるワンチャンスをものにしていく畦元。この負けん気の強さも彼の大きな魅力だろう。中盤から終盤にかけても二人の撃ち合いは続き一歩も引かない大接戦。両者先攻をひたすらキープし続けスコア4-4のフルレッグ。試合の決着は最終レグへ持ち込まれた。第9レグの先攻は畦元。60点キープでスタートすると後攻の浅田はなんと180スタート。ここで出せるのがチャンピオン浅田。それでも折れずに140を出し返す畦元。100を出す浅田、100を返す畦元。畦元201ー221浅田。そこから浅田が137を出し84点残りにすると畦元は100を出し101点。浅田は84点残りからインナートライまで持っていくがアウターに外し25点残り。畦元101点残りをブルからいく。このアレンジ判断、機会があったら理由を聞いてみたいと思う。ブルが外れ91点残りになり結局63点を残し浅田に順番が回る。浅田はこのワンチャンスの25点残りをS9-D8としっかりと決めてガッツポーズ。チャンピオンvsルーキーの試合はフルレッグの末5-4でチャンピオンが意地を見せて勝利した。最終レグに見せた浅田の強さはさすがのひと言。最後まで一歩も引かなかった畦元もさすがプレミアムリーグが産んだニューヒーローと言えるものだった。シーズンラストゲームをアベ90.85、ファースト9に至っては103.33という脅威的な数字で勝利した浅田。この7ヶ月間に及んだFIDOオンラインプレミアムリーグで浅田は日本ダーツ界を引っ張る存在としての責任感をずっと背負って投げていたように思う。最後までお疲れ様でした。
ナイスダーツ。

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