FIDO ONLINE PREMIUM LEAGUE関連の各種情報を掲載
泣いても笑ってもFIDOオンラインプレミアムリーグ1stシーズンもこの試合が最後となった。
そしてこの試合次第でプレイオフ順位が決定するという最後の最後までランキングがどうなるのかわからない展開で迎えた最終戦。好カードしかない組み合わせにどんなクライマックスが待っているのか楽しみだった。
第1試合 鈴木 未来(TARGET)【68.02】 5 - 3 松本 恵(TRiNiDAD)【63.95】
ここまで無類の強さを見せてきた女子世界チャンピオン鈴木の最後の相手となったのはなんとMEGこと松本恵。
ソフトダーツで国内だけでなくアジアでもチャンピオンにもなっている元ソフト女王がスティールダーツに持ち替えて鈴木に挑む。
FIDOカウントアップでも高得点を出している松本。それを鈴木はどう受けて立つのか。大注目の最終戦ファーストゲーム。鈴木先攻で試合が始まるが両選手ともに立ち上がりはいまひとつ。点取りはできているが全体的に硬さが見えた。もちろんこの試合はどちらの選手も相手を意識するのは当然のこと。プレッシャーがかかる中で様子をみながらのスタートとなった。それでも初めてのプレミアムリーグながら落ち着いたプレイを見せる松本はさすがだ。チャレンジャーとして自分のダーツに専念する松本を相手にするチャンピオン鈴木は相当キツい精神状態だったことだろう。それでも鈴木は25ダーツ、24ダーツとスロースタートながら確実にレグを連取しスコア2-0とリード。松本がスティールダーツ特有のダブル周りに苦戦するところを拾えたのが鈴木のメンタルを楽にした。徐々にギアが上がり始めた鈴木は第3レグを15ダーツで先攻キープし3レグ連取し試合の主導権を握る。このまま鈴木が試合を決めるかに思えたが松本も踏ん張りを見せ先攻レグをキープ。最後までどうなるかわからない怖さは鈴木が一番感じていたかもしれない。先に王手をかけた鈴木だったが松本も先攻キープしてスコアを鈴木4-2松本とする。徐々に調子をあげてくる松本は続くレグで18ダーツを出して先攻ブレイク。
これは逆転があるかと予感させるムードもあったがやはりスティールダーツ世界チャンピオンの壁は厚かった。
最後はダブルの打ち合いにもつれ込みながらも鈴木がマッチダブルを決め5-3で勝利。鈴木にとってこの試合がいかに苦しいものであったのかはアベレージ68.02という点数が物語っていた。最後は力及ばず敗れた松本だったがその戦いっぷりはさすがであった。今後もFIDOでの活躍を期待したい。そして世界チャンプ鈴木。ラストゲームは非常に厳しい戦いだったが勝つことの大事さをしっかり見せプレミアム1stシーズンを7勝1敗という圧倒的な強さで終えた鈴木。最後まで世界チャンピオンとして素晴らしいダーツを見せてくれたことにダーツファンとして感謝したい。長いシーズンお疲れ様でした。
第2試合 村松 治樹(TARGET)【83.74】0 - 5 淋 翔太(TRiNiDAD)【86.38】
ランキング2位に上がるためにはしっかり差をつけて勝たなければならない村松。負けられないプレッシャーの中どこまで力を発揮できるのか。一方の淋は自分の勝敗がチームに影響することはない状況。ここまで5試合で平均アベレージ81.05と非常に高い数字を残してきているだけにこの試合でも高いレベルの試合を見せてくれるだろう。
淋の先攻で試合スタート。得点力のある淋が序盤から快調に飛ばし村松にプレッシャーをかけていく。102点のハイオフを決め15ダーツで先攻をキープすると淋の勢いは加速していく。第2レグではインナーブルアウトを決め15ダーツ。村松の先攻をブレイクし2-0とリードする淋。チーム状況を考えるとこれ以上レグを失うわけにはいかない村松だがなかなか流れを持ってくることができずに苦戦をしいられる。淋は高い点取りだけでなくこの試合はダブルの決定力もよく確実にチャンスをモノにしてスコア4-0と一気に王手をかける。なんとか踏ん張りたい村松だったがどうしてもダブルを決めることができず結局追いついた淋が96点残りを2本で決めまさかの5-0ホワイトウォッシュで村松を下した。淋はアベレージ83.74ながら71.43%(5/7)という非常に高いダブル決定率で村松にチャンスを与えなかったのが勝因だろう。村松はダブルを4本打ったが1本も入らなかった。
村松の敗退によりチームTARGETの逆転2位は消滅となってしまったがここまで14試合中13試合に出場しチーム引っ張ってきた村松。その貢献度からチームメンバーたちからの信頼も高いだけにプレイオフでの活躍に期待したい。
お疲れ様でした。
第3試合 小野 恵太(TARGET)【86.33】4 - 5 山田 勇樹(TRiNiDAD)【86.42】
FIDOオンラインプレミアムリーグ1stシーズン長いシーズンの最後を飾るのは2015年のPDJジャパンチャンピオンシップ決勝と同じ顔合わせ。小野vs山田という好カードとなった。小野はチームの逆転2位がなくなったものの勝敗によっては4位降格になることもあるだけに負けられない試合であることに変わりはない。対する山田はプレミアムリーグ序盤で再三にわたりダブルに悩まされそれがチームの不振にもつながる不調っぷりからリーグ中盤に戦線離脱。それでもリーグ終盤に入ったあたりから戦線復帰を果たすと徐々に調子を取り戻し個人ランキングで180数争いの真っ只中といった状況。ファーストシーズン最後を締め括る素晴らしい試合に期待しよう。
先攻スタートした山田は1stレグを13ダーツで先攻キープし好調さがうかがえる。小野もグルーピングからの点取りがよく集中力も高い状態。両選手ともに好調で試合全体にリズム感があり見ていて楽しい展開。序盤は先攻をキープしあうが第4レグに山田が17ダーツで小野の先攻をブレイクしスコア3-1として試合をリードする。山田は個人ランキング争いをしている180をひたすら狙っていくことで余計なことを考えずにプレイできている様子。小野は序盤ダブルに苦しんだことで中盤に入って少しリズムを崩しているようにも見えた。第5レグを山田が先攻キープして4-1で王手をかける。崖っぷちに立たされた小野だったがここから怒涛の追撃をみせ18ダーツ、18ダーツ、13ダーツと3レグ連取。小野が見事な追い上げをみせて試合はスコア4-4のフルレッグにもつれ込む展開に。まさかのフルレッグ。勢いは小野にあるがそれを先攻の山田がどう凌ぐのか、注目の最終レグは山田が140スタート。小野も意地を見せてついていく。両選手ともに高いスコアを連発するが140-140-180と脅威的な点取りで山田が41点残りにすると277点残りだった小野も135点を取り142点の上がり目を作ってくる。素晴らしい打ち合い。今シーズン上がりに苦戦してきた山田だったが最後は41点残りを9シングル、16ダブルとなんなく決めて11ダーツ!
今シーズンの最後を締めくくるにふさわしい圧巻のダーツを決め勝利のガッツポーズを見せた山田。スコア5-4での見事な勝利だった。敗れた小野だったが最後まで諦めず見事な追い上げを見せてくれた。とくに後半の集中力とアレンジは光るものがあった。素晴らしい試合をしてくれたふたりに拍手をおくりたい。
ナイスゲーム。
FIDOオンラインプレミアリーグのファーストシーズン168試合(うち不戦勝1試合を含む)すべてのゲームが終了した。
これでシーズンランキングも確定しプレイオフ進出は1位COSMO DARTS、2位DYNASTY、3位Unicorn、4位TARGETの4チームとなった。
プレイオフも盛り上がること間違いなしだがまずはこの長いシーズンを戦い抜いた全チーム全選手のみなさんに心から敬意を表したい。
お疲れ様でした。そして素晴らしい試合をありがとうございました。
また初めての試みとしてこのような企画を実現した主催者様、運営、各関係部署のみな様にもお疲れ様でしたと言葉を残しておきたい。
すべての試合が面白かった。
こまで毎週レポートを読んでくださった読者の皆様にも心から御礼を申し上げたい。ありがとうございました。