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FIDOファーストシーズン優勝が決まるまであと2試合。
第2戦はチームメンバーが抜群の安定感を発揮し勝利を重ねてきたDYNASTY(2位)。
対するはメンバー3名だけでシーズンを戦ってきたUnicorn(3位)。
女子選手はふたりともBDOワールドマスターズ入賞歴あり、そして男子にいたっては全員がPDC出場経験をもつという顔ぶれ。
どの対戦カードも熱すぎる。ダーツファンが大注目したプレイオフセミファイナルを振り返っていこう。
第1試合 大内 麻由美(DYNASTY)【69.16】4 - 5 佐藤 かす美(Unicorn)【72.84】
前回同様にプレイオフでは試合前のミドルは行わずリーグ成績が上位チームの先攻でスタートとなる。
DYNASTY大内の先攻で試合は始まった。少し硬さは見られるが高い経験値でこなす大内。対する佐藤は腕がよく振れておりこれまでで一番良い状態に仕上げてきたことがうかがえる。点取りは佐藤が優勢だが大内は上がりのダブルがよく決まっていて序盤から両選手による一進一退の攻防となる。やはりこの第1試合の勝敗がこのチームの勝利に大きく影響することは両選手とも分かっているはずだが緊張しすぎることもなくお互い自分のダーツに集中できているようだった。この素晴らしい集中力が先攻キープをしあう好ゲームにつながっている。どちらも譲らず先攻をキープしあい結局スコア4-4でフルレッグ。最終レグの先攻は大内。
やはり上位チームの先攻アドバンテージは非常に大きい。大内はキープスタート。佐藤もキープスタート。最後まで二人の攻防が素晴らしい。200点中盤まで互角の点取りで最後まで分からない流れだったが佐藤が261点から値千金の140を出して先攻後攻が入れ替わる。佐藤はそこからダブルを出すまでも早かった。大内はこれについて行くことができず結局最後は佐藤が36点残りをD18に入れて力強くガッツポーズ!重圧から解放されたかのように飛び跳ねる佐藤。フルレッグの最後をブレイクで逆転勝利。
大事な試合のファーストゲームをものにした。惜しくも負けてしまった大内だが最後の最後まで素晴らしい打ち合いを見せてくれた。
ナイスゲーム。
第2試合 松田 純(DYNASTY)【88.22】5 - 3 鈴木 徹(Unicorn)【91.22】
先日のワールドカップでPDCデビューを果たした松田、昨年末にワールドチャンピオンシップ出場しPDCデビューを果たした鈴木。
このプレミアムリーグでは松田が無敗を達成し、鈴木は最高アベレージと最多180を記録。文句なしの実力者対決がここで実現した。
一瞬たりとも目が離せない試合になることは間違いない。注目の一戦をプレイバックしていこう。
上位チームアドバンテージとしてDYNASTY松田の先攻でスタート。開始早々から激しい撃ち合いを見せる両者。本場PDCのレベルに引けを取らない素晴らしい点取りとスピード感。序盤は先攻をキープしあってスコア1-1。その後も松田は点取りと合わせて流れるような打ちまわしでゲームをコントロール。対する鈴木はシーズン中に見せた高いアベレージをこの試合でも発揮し高得点を連発していく。中盤になるとさらにレベルは上がりアベレージ90点台の撃ち合いが続き両者のブレイク合戦となる。世界トップクラスと変わらない素晴らしい内容の試合にただただ驚かされる。国内でこんな試合が見られる日がくるとは。スコア3-3からの第7レグ。
それまでの流れから一転してこのレグは両選手ともに点取りが重い展開に。先にダブルを打った松田が40点残りを3本目で決めて先攻をキープし4-3で先に王手をかける。次レグは鈴木の先攻だったがやはり松田に王手をかけられたことによるプレッシャーなのか点取りが決まらなくなると、それを感じとった松田がラストスパート。松田はプレッシャーのかかる60残りを1本目S5に外すもノータイムでS15を打って40点残りにアレンジ。そして3本目。打つ前にひと呼吸おいてから放った矢は見事D20を捕らえた。
松田が勝った。その瞬間珍しく「ヨッシャー!」と大きくガッツポーズをした松田。絶対強者の鈴木を5-3で下しプレイオフでも無敗を維持。
鈴木相手でも変わらぬ勝負強さはさすがであった。敗れた鈴木もシーズン中と変わらないハイレベルのダーツを見せてくれた。
鈴木のダーツにも心から拍手を送りたい。
プレミアムリーグ史に残る素晴らしい試合をありがとう。ナイスゲーム。
第3試合 Edward.S.Foulkes(DYNASTY)【79.96】5 - 4 浅田 斉吾(Unicorn)【81.06】
前の試合同様に本場PDCで活躍し注目を集めた日本を代表する選手同士の対決。
昨年のPDJでは準決勝で浅田を倒しそのまま優勝してPDCワールドチャンピオンシップ出場を果たしたエドワード。
対する浅田は近年ソフトダーツでもスティールダーツでも日本最強ダーツプレイヤーとして国内ダーツを引っ張ってきた存在だ。
そんな二人がゲームカウント1-1で迎えた第3試合で激突。負けられない状況の中でチームを背負い死闘を繰り広げることになった。
エドワード先攻で試合スタート。
想像しがたいプレッシャーの中での試合と思われるが両選手とも立ち上がりから落ち着いた様子でプレイ。序盤は様子を伺うようにお互いが先攻をキープしあってスコア2-2と互角の展開。この状況下でも集中力を切らすことなく自分の持っている力を発揮するその技術とメンタルに感服する。中盤に入っても両者一歩も譲らない好ゲームを見せ先攻をキープしあう。ふたりのアベレージは80点前後で打ち合う展開。
ダブルの決定力が大切になってくる数字だ。終盤に入っても流れは変わらないままゲームは進み結局両者先攻をキープしあってフルレッグに。
決着は最終レグに持ち込まれた。一体どんな心境で戦っているのだろう。心臓に毛が生えているとしか思えない。
先攻はエドワード。うまくトリプルが絡んで高い点取りが決まるエドワードに対して、なかなかトリプルが絡まず点取りに苦戦する浅田。
エドワード76点残りに対し浅田は240点残り。このままエドワードが逃げ切るのかと思われたがここで浅田が140点を出して100点残り。2本で上がれる数字にしてくるところはさすが浅田。逆に追い込まれた感があるエドワードはワンチャンスの覚悟で76点をトライするがS20-S16と打って40点にアレンジするもD20を狙った最後の1本は惜しくもシングル20。ここで浅田に最後のチャンスが回ってくる。残り点は100点。
浅田の1本目は見事20トリプルに決まり40点残り。ここで浅田は一度スローラインから後ろに下がり気合を入れ直す。そしてスローラインに戻って2本目を投げるが矢は20ダブルの外へ。その流れのまま最後の1本を投げたが惜しくも矢は20ダブルの下へ。浅田勝利のダブルを2本外してしまう。
絶体絶命からチャンスを得たエドワード。無心で投げたD10に2本目が突き刺さる。エドワードの「ヨッシャ!」が画面に響く。
その場に立ったまま動かない浅田。スコア5-4。
DYNASTYが勝利しUnicornの挑戦が終わった瞬間だった。試合は全レグが先攻キープという素晴らしい内容の試合だった。マッチショットを2本外した浅田の悔しさは文字にすることはできない。それでもここまでチームを支えてきた浅田の奮闘は多くのファンが知っている。
最後まで素晴らしいダーツを見せてくれた浅田を心から讃えたい。
そして勝ったエドワード。フルレッグにおよぶ死闘お疲れ様でした。
あまりに素晴らしい内容、想像を絶する試合展開すぎてこうして文字にするのがもったいないプレイオフセミファイナルだった。
もしまだ見ていないという人がいたらこれはぜひ映像で見ていただきたい。この試合は何度見ても手に汗握る興奮が味わえることを約束する。
そしてチームメンバー3名という最小限の構成で誰も休むことなく最後まで戦い切ったチームunicornに惜しみない拍手を。
長いシーズンお疲れ様でした。
来週はいよいよプレイオフ FINAL!
長かったFIDOプレミアムリーグ最後の決戦。リーグ1位 COSMO DARTS とリーグ2位 DYNASTY。
両チームどんなメンバー構成でくるのか、そしてどんな対戦カードになるのかいまから楽しみでならない。
次週グランドフィナーレ。
FIDOオンラインプレミアリーグ初代チャンピオンが決定する。 最後の最後を見逃すな!