FIDO ONLINE PREMIUM LEAGUE関連の各種情報を掲載
開幕戦の第二試合 ROUND2は Harrows vs TARGET のイギリスのダーツメーカー対決。
チームHarrowsのメンバーは,国際大会が豊富で日本代表経験もある榎股をはじめソフト・スティールともに実績と経験のある東田,そして知名度は低いが今回代表メンバーに選ばれた東京の菅沼というメンバー構成。迎え撃つチームTARGETはJAPANの絶対女王にしてスティールでは二度の世界チャンピオンになっているキャプテン鈴木未来を筆頭に日本スティールを牽引してきた村松とソフト・スティールともに実績のある小野という豪華メンバー。メンバー全員が世界最高峰の大会PDCワールドチャンピオンシップ出場経験があり村松と小野はともにSUPERDARTS優勝者でもある。この初戦のチーム編成を見るだけでもTARGETの本気が伺える豪華メンバー。実力的にはTARGETが有利だが今回は初めてのオンラインリーグでありメーカーを背負ってのプレッシャーもある。
実力十分のチームTAEGETに対し爆発力があるチームHarrowsがどこまで食らいつくかが見どころだ。
第一試合は榎股慎吾vs村松治樹といういきなりのエース対決。
日本のスティール第一人者でありソフトでも長年トップランカーである村松に対し,スティール日本代表としてワールドカップやアジパシに出場しプライベートでも国際大会への参加経験が多いワールドワイドなチャレンジャー榎股。榎股に関しては過去の大会生中継で9ダーツトライもしており(最後9本目のD12までいっている)日本人で一番TV9ダーツ達成に近いところまでいっている。今回のFIDOプレミアムリーグでの9ダーツ達成100万円にも期待がかかる。さて榎股の先攻でスタートした第1試合は20エリアがなかなかキープできず苦しむ榎股に対し140点で好スタートをきめた村松。その勢いのまま村松が実力通りの力を発揮してあっさり2セット連取してスコアは2−0。続く第3レグに榎股が1つ取り返すもののその後のチャンスで大事なダブルを決めきれず村松に4−1と大きくリードを許してしまう。第6レグでは村松303点残りから19の7カウントで133点を取って170点テンパイとお手本アレンジ披露。170点トライとなった次ラウンドも綺麗に20トリプルを2本決め最後の1本がインナーブルに決まれば170アウト達成(ビッグフィッシュ)という見せ場だったが、惜しくも最後はアウターブルに外れてプレミアム初のビッグフィッシュならず。それでも残り点数をしっかりあがり見事5−1で勝利。
エースとしてチームに勢いをつけた。
【第1試合結果】
村松 治樹(TARGET)【PPR:78.27】5 vs 1 榎股 慎吾(Harrows)【PPR:71.56】
第二試合はいよいよ世界チャンピオン登場!
鈴木未来vs菅沼清治の対戦カードは世界的プレイヤー鈴木に対し全く無名の菅沼が挑むとことになったこの試合。
実力のある鈴木の圧勝で終わるという前評判であったが、その期待を良い意味で菅沼は裏切ってくれた。試合序盤から菅沼は20エリアに入れることもままならないほど緊張していた。こういった経験が全くないことを考えれば当然かもしれない。
一方の鈴木は不調ながらも世界チャンピオンらしく堂々としたペースで試合を進めていく。試合はほぼ一方的な内容で鈴木が3−0まで進みこのままストレートで勝つのかと思われた。それでもボードをしっかりみて必死に腕を振り続ける菅沼。第4レグに渾身の18ダブルを決めてレグを取り5−0のホワイトウォッシュを回避すると徐々にスローのリズムがよくなってきた。
対して鈴木はこのあたりから調子が狂いはじめたようになり点取りがなかなか進まなくなっていた。もちろん鈴木にもプレッシャーはある。キャプテンとしてチームを背負っての第1戦である、しかも相手は無名の菅沼ということで絶対に負けられない。さすがの世界チャンピオンといえどもかなりのプレッシャーがかかっていたのだろう。中盤になって徐々に力も抜けてダーツが入りはじめた菅沼は勢いに乗って一気にスコアを3−3のイーブンにする。こういう展開になるとキツイのは鈴木だが、逆に菅沼にも勝ちたいという欲が出てくる。まだどちらの流れともいない試合展開のままゲームは後半戦へ。このまま逆転したい菅沼に対し慌てずに自分のダーツに集中し流れを呼び戻したい鈴木。
試合はそこからお互い先攻ブレイクを決めあって4−4のフルレッグ。勝負の行方は誰も予想だにしなかった最終第9レグに持ち込まれた。最終レグ、先攻の菅沼にワンチャンあるかという状況であったが勝ちが見えた菅沼のスローはカタく45点スタート。スタートに失敗した菅沼を尻目に女王鈴木がここでスイッチオン。普通ならプレッシャーに押しつぶされる状況で鈴木は100点、125点、140点、100点と高得点を連発。まだ300点以上ある菅沼に対しあっという間に36点残りにしてしまう。スイッチの入った鈴木のスローは画面でもみてもわかるほど飛びが変わっていた。最後の36点残りを18ダブル1本目で決め13ダーツで見事勝利。決めた瞬間のガッツポーズにキツイ試合だったことがうかがえた。終わってみれば鈴木のスコアはアベ74.38、ダブル決定率35%とそこまで悪い内容のダーツではなかった。フルレッグまでもつれたのは鈴木の不調ではなく菅沼の健闘だったということだ。
諦めずに必死に戦う姿で多くのダーツプレイヤーに勇気を与えてくれた菅沼にも拍手をおくりたい試合であった。
【第2試合結果】
鈴木 未来(TARGET)【PPR:74.38】5 vs 4 菅沼 清治(Harrows)【PPR:59.34】
TARGETが2連勝しチームの勝ちは決まった形で迎えた第3試合の小野恵太vs東田臣。
すでにチームの勝敗はついているとはいえFIDO初試合の小野と最後に一矢報いたい東田。それまでの緊張感は変わらないまま最終ゲームはスタートした。序盤はお互い同じペースで点数を削り合いうも小野はあがりのダブルがなかなか決まらず、それに対し安定したスローでダブルを決める東田。その後も東田はダブルを高確率で決めて序盤からペースを掴み3−0とリード。
一方の小野はダーツも飛んでいてグルーピングもするがトリプルに絡まない状況に苦戦していた。第4ゲーム小野が13ダーツで1つレグを取るものの序盤リードで楽になった東田から流れを奪うことは難しかった。後半に入っても東田はダブルアウトが良く決まり勢いは増すばかり。結局東田の安定した点取り(アベ75.92)と好調なチェックアウト(決定率38%)に対し小野は最後までペースを掴めないまま5−1のスコアで東田が勝利してチームHarrowsに貴重な1ポイントが入った。それにしても東田のスローイングはいつみても美しい。今回の放送で東田のスローに惹かれたファンも多いのではないだろうか。そして参考になるのはスローだけでなく豊富なスティール経験から来る細かいアレンジも光っていていた。今後の試合ではそこも是非チェックしてほしい。小野は良いところなく終わってしまった感があるが次の出番までにしっかり調整してくるはずだ。次戦以降に期待しよう。
【第3試合結果】
小野 恵太(TARGET)【PPR:78.76】1 vs 5 東田 臣(Harrows)【PPR:75.92】
ROUND2もハイレベルのゲームからメンタルタフネスなゲームまでどれも見どころのある面白い試合だった。
最近はコロナ禍であまりダーツが投げられずモチベーションが落ちていた人もいたと思うが、トッププレイヤーたちのこういった試合を久々に見てダーツの楽しさを思い出したという人も多かったのではないだろうか。
これからも毎週水曜日の夜はFIDOオンラインプレミアムリーグでトップ選手たちの熱い試合を楽しんでもらいたい。
また試合を配信しているYouTube「DartsYouChannel」ではメンバーシップ登録することで過去に放送した試合をすべてアーカイブで視聴可能だ。
来週のROUND3とROUND4の対戦カードは以下のとおり。
2021年2月24日 水曜日
19:00~ :Round3 CUESOUL vs TRiNiDAD
21:00~ :Round4 COSMO DARTS vs TIGA
出場選手やオーダーは
19時からの試合分 月曜日12時
21時からの試合分 月曜日18時
SNSで発表予定ですのでそちらもお楽しみに。