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Round15.TRiNiDAD vs Unicorn 試合レポート

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ランキング2位と3位の上位チーム同士の対決。3ゲームとも対戦選手の組み合わせが面白くどんな試合になるのか非常に興味深い一戦となった。

第1ゲーム 西哲平(TRiNiDAD)【82.28】4 - 5 鈴木徹(Unicorn)【86.94】
後半から調子をあげていく西に対し序盤から安定した点取りでゲームを優位に進める鈴木。
ダブルのチェックアウトも好調な鈴木は良い流れのままレグを連取し4−1と一気に王手をかける。
しかし追い込まれてから力を発揮するのが西の持ち味。後半追い上げて逆転勝ちという西の方程式がここでも発揮される。ハイスコアを連発して逃げ切りを計る鈴木に対し西も我慢強くハイスコアを返しゲームの流れを掴み始める。後半ダブルの調子も良くなった西が一気に追い上げ試合はスコア4−4のフルレッグ。
最終レグは追いつかれたことで開き直った鈴木がスタートからハイスコアを連発。西はスタートでつまずきここまでの流れがストップ。大きくリードを広げた鈴木が最後のダブルを落ち着いて決め追い上げる西を5‐4で振り切り勝利した。鈴木はFirst9平均が107.41、試合全体の平均も86.94という高いアベレージだったが、敗れた西もアベレージ82.28と非常に良い数字の好ゲームであった。

第2ゲーム 清水希世(TRiNiDAD)【70.29】4 - 5 佐藤かす美(Unicorn)【66.73】
スティールダーツでも日本代表など経験豊富な清水がFIDOプレミアムリーグ初登場。
ソフトプロツアーではライバル同士のふたりがFIDOオンラインで対決。
開始直後から清水が初登場とは思えない落ち着いたプレイで試合をリード。縦ラインのズレもなくしっかりとした点取りと確実なチェックアウトで佐藤にチャンスを与えない。序盤は2つのブレイクと1つのキープでスタートから勢いに乗る清水が3−0とリード。なんとかチャンスを掴んで追いつきたい佐藤は4レグ目にトップダブルを決めブレイクバックするも流れを引き寄せるまでには行かず中盤は両選手ともに膠着状態。清水は実戦で5レグ先取という長い試合をあまり経験していないことが影響してか序盤に見せたようなダーツが見られない。
一方の佐藤は縦ラインを広めにとり20キープが増え始めると徐々にペースを掴んでいく。やはりこういう展開では縦ラインをしっかり合わせ基本に忠実なダーツをすることが重要だ。佐藤が3−3まで追いつきこのまま主導権を握るのかと思われたが清水が再度気合いを入れ流れを掴み直す。先にリーチをかけた清水だったが入れれば勝ちのダブルを4本も外してしまいそこを佐藤が拾ってフルレッグへ持ち込む。最終レグ先攻の佐藤はしっかりと縦ラインをキープし続けたのちに180を出し一気にリードを広げる。やはり縦ラインが安定してくると佐藤は強い。清水は大きく削れないものの堅実に点数を減らしダブルをミスした佐藤に追いつくもラストチャンスのダブルをここでも2本外してしまい勝負あり。佐藤が最後のダブルを入れてガッツポーズを決めた。苦しい展開だったが無理な点取りをせず縦ラインのキープに集中することで勝ちを呼び込んだ佐藤。この勝ちが今後彼女の自信につながっていくことだろう。

第3ゲーム 山田勇樹(TRiNiDAD)【83.79】3 - 5 浅田斉吾(Unicorn)【83.08】 ※国内初生中継 9ダーツ達成※
これまで数々の試合を戦ってきたライバル同士にして昨年のPDCワールドカップではともに日の丸を背負って投げたふたりがいよいよFIDOプレミアムで対決。この日山田は試合前にFIDOカウントアップで1100点を達成しておりここまで無敗の浅田と好勝負を見せてくれるのではと期待が集まっていたそんな注目の試合だったがまさか日本ダーツ史に残る凄いことが起こるとは誰も予想していなかった。まさか9ダーツが出るとは。
試合序盤から両者テンポの良いダーツで好勝負の予感。削りよし、ダブルよしで見ていて面白い試合まさにシーソーゲーム。そして山田2−3浅田で迎えた第6レグ。このレグにそれは起こった。マシンのトラブルにより投げづらい状況下にもかかわらず浅田はスタートから180を2連発し141点残り。
日本中のダーツファンが注目する3ラウンド目、浅田は19トリプルー20トリプルと入れ最後24点残りの12ダブルも流れるように決めガッツポーズ!日本ダーツ史上初となる生放送のスティールボード試合で9ダーツという偉業を達成!まさに日本ダーツの歴史が動いた瞬間であった。浅田が9ダーツを出した、もうその文字だけでこの試合のレポートは十分かもしれない。 それぐらい凄いことが起こってしまった。
その後試合は山田が逆転をかけて奮起し素晴らしいダーツを見せたものの浅田が最後まで集中を切らさずスコア5−3で勝利。9ダーツ達成に華を添えた。

FIDOプレミアムリーグというものが始まると聞いた時、最初の1年でもしかしたら9ダーツが出るかもしれないと考えた瞬間はあった、しかしそれはあくまで夢物語に近いものであった。ところがそれを浅田斉吾は現実にしてしまった。驚きと感激しかない。日本で一番と言われる選手が日本初となる生中継9ダーツを達成した、そのことに心から敬意を表したい。これを書いているいまでも9ダーツ達成の興奮は収まっていない。
もし今度彼にあったときはおめでとうではなく・・・『ありがとう』と。

スティールボードで9ダーツ達成というとんでもない記録が生まれた今回のFIDOプレミアムリーグ。
上位ランキングを争っていた2チームだったがTRiNiDADは痛恨のゼロポイントでランキングダウンで苦しい状況に、一方、見事全勝を収めたUnicornは優勝争いの最前線に復帰となった。
今回はどの試合も見応えのある素晴らしい試合ばかりだったがやはり9ダーツ達成という偉業に尽きる。

見逃した人はYouTubeのメンバーシップ登録をすればアーカイブ配信で浅田の9ダーツをみることができる。
ぜひアーカイブ映像で歴史に残る快挙をいま一度その目に焼き付けておこう。

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