FIDO ONLINE PREMIUM LEAGUE関連の各種情報を掲載
ベストゲームの予感しかしない世界2大メーカーの直接対決。
優勝を狙うにはなんとしても勝利が欲しいUnicorn。後半に巻き返しを図るためにも負けられないTARGET。
そしてUnicornはPerfectプロ勢、TARGETがJAPANプロ勢という構図もファンにとっては楽しみな見どころではないだろうか。意地と意地のぶつかり合いに注目が集まる一戦となった。
第1ゲーム 鈴木徹(Unicorn)【82.54】4 - 5 村松治樹(TARGET)【78.27】
ここまでどのゲームでもハイアベレージな数字を叩いている鈴木に対し、ここ数試合では連敗続きと苦戦中の村松。
非常にハイレベルな撃ち合いが予想される好カードだ。ゲーム開始直後はそこまでのスピード感はなかったが鈴木が1レグ目に100点をS20-D20-D20というハイオフを決め先攻ブレイクを決めると鈴木にスイッチが入る。点数を削るスピードが一気にあがる。その鈴木に対し村松のスタートはいまひとつパッとせず先攻を2つブレイクされ0-3とされてしまう。中盤に差し掛かると村松が徐々に調子をあげ点取りも良くなってくる。ここ最近の課題であったダブルも綺麗に決まりあっという間に3-3とイーブンに戻す。100点ハイオフを決めた村松のガッツポーズからもかなり気合が入っていることが伺えた。追いつかれた鈴木だった再度ギアをあげてハイスコアを連発。そのまま逃げ切るかという流れであったが13ダーツトライだった24点残りから12本使っても上がることができず、土俵際で村松が追いつき試合はフルレッグへ。最終レグは先攻だった村松が一気にスパート。鈴木は勝ちを逃したダメージを払拭できず完全にリズムを壊し勝負有り。村松が16ダーツで逆転勝利を決めた。鈴木にとっては悔しさが残る試合だったが見応えある素晴らしい内容のダーツであった。村松は意地と気合で連敗ストップ。あの状況からの逆転はさすがと言えるだろう。
第2ゲーム 浅田斉吾(Unicorn)【95.21】5 - 3 西谷譲二(TARGET)【86.05】
いうまでもなく世界に誇る日本のチャンピオン浅田。FIDOプレミアムリーグで達成した9ダーツもいまだ記憶に新しいところだ。対するはプレミアムリーグ初登場の西谷譲二。ソフトダーツの対戦では浅田を得意としてる感があるがスティールダーツを使うFIDOでもそれは同じなのか。西谷の活躍に期待が高まった。
順調な滑り出しに見えた浅田だったがダブルに難あり。一方の西谷は持ち前のテンポで良い流れを作りダブルを決める。
序盤はブレイク合戦となりどっちつかずの展開であったが浅田のダブルが決まり始めると徐々に点取りもよくなり試合にスピード感が出てくる。浅田が優勢かと思われた中盤であったが西谷も負けじとハイアベレージなダーツを見せ食らいつく。削りの浅田と上がりの西谷。試合が大詰めになってくると浅田の点取りに拍車がかかる。西谷の点取りも決して悪くないのだがそれをさらに上回る浅田の強烈なスコアリング。最後は西谷の先攻を13ダーツでブレイクして見事5-3で勝利した。西谷もテンポ良いスローで素晴らしいダーツを見せてくれたがそれを上回った浅田のダーツ。
「強いっ」という言葉しか出てこない試合だった。ナイスゲーム!
第3ゲーム 佐藤かす美(Unicorn)【63.16】1 - 5 鈴木未来(TARGET)【76.39】
女子ソフトダーツ界のツートップにしてスティールダーツでも世界で結果を残している二人。
直近のソフトのトーナメントでも両選手それぞれ優勝という結果を出しているだけに非常に楽しみな対戦カードとなった。
開始早々から安定したグルーピングで高得点を連発する鈴木。落ち着いた雰囲気ながら鈴木のプレイには世界チャンピオンとしてのオーラが出ている。さすがだ。対する佐藤は持ち前の縦ラインの安定感がここ数試合では影を潜めていて彼女らしいダーツができていない印象だ。ダーツそのものの調子は悪くないようだがスローイングが以前と違って見えるのは気のせいか。フォームの技術的な見直しているのかもしれない。苦戦する佐藤を尻目に鈴木はハイスコアを連発し試合の主導権を握る。中盤に入ると佐藤もリズムが良くなり徐々に点取りが出来てくるが安定した鈴木からは1レグ取るのが精一杯。
結局試合は鈴木がワンサイドで圧倒しアベレージ76.39、ダブル決定率にいたっては41.67%という素晴らしい内容を見せ5-1で勝利した。
今回のプレミアムリーグはこれまで世界最高峰の舞台であるPDCワールドチャンピオンシップで日の丸を背負い活躍してきた村松治樹、浅田斉吾、鈴木未来という世界的トッププレイヤーたちが勝利者として名を連ねた。FIDOプレミアムリーグのレベルの高さ、選手層の厚さを感じさせる素晴らしい一戦だったように思う。
試合を観ていないという方にはぜひ放送チャンネルのメンバーシップ登録をしてアーカイブに保存されている映像で今回の試合を観てもらいたい。